(12) 氷山の悲劇
「氷山にぶつかって船が沈みましてね。ボ
ートにはとてもみんなは乗りきれないので
す。私たちはかたまって覚悟して船に残り
ました。どこからともなく賛美歌の声があ
がりました。にわかに大音響がおこり、船
は非常なはやさで沈んでいきました。それ
からぼうっとしたかと思ったらもうここへ
来ていたのです」と青年は話しました。
銀河鉄道の夜の世界へ